目次
『第1項』 芽生え(生きる決意)

魂は、自ら母親を選んで生まれてきます。
どんな親のもとで、どんな肉体で生まれ、どんな人生を歩むのか!
自分で決めて生まれてくるのです。
何度も生まれ変わり、豊富な経験と知恵を持って今世に出現します。
沢山の希望、夢、願望、そしてたった1つの目的を持って生まれてくるのです。
魂は受胎3カ月で母親の身体の中に入り、肉体の完成を待ちます。
1つの肉体に、2つのエネルギーが宿ることで起こるのが『つわり』です。
物質である肉体に、魂が宿ることで芽生える命。
心と身体の準備が整った瞬間でもあります。
妊娠のメカニズム1つとっても、人生は不思議ことだらけです。
しかし誰もが当たり前に受け入れて、そうなることを疑いません。
これが自然界で循環する『宇宙の法則』です。
【煩悩1 修惑欲界貪(しゅわくよくかいとん)】・・・生まれ持った貪欲さ
人は生まれながらに、自らの進化を望む『魂の欲』を持っています。欲というとマイナスの印象がありますが、自らの進化は欲がなければ成しえません。「死ぬ日に向かって生きる」という矛盾を飲み込んで生きることが、人に課せられた最初の課題でもあるのかもしれません。
『第2項』 出会い(前世でも、深い関係)

あなたが誕生した日、
誰かの笑顔と幸せが生まれました。
あなたの人生は、
他人を幸せにすることから始まったのです。
魂にとって今世での最初の仕事は、母親を選んでこの世に誕生することでした。
家族との関わりも、全て魂の計画通りなのです。
今世で出会う全ての人々は、前世で魂同志の関係があった人だと考えてよいでしょう。
前世を信じるか信じないかは別にしても、あなたの人生は母親と出会うところから始まりました。
そして沢山の出会いと別れの経験を脳に刻みながら、『あなた』という人格をつくって行きます。
あなたが『もう一人の自分』だと思っている魂は、生まれる前からあなたそのものでした。
そして、あなたの一番の理解者であり、最後まで一緒に歩んでくれる最強のパートナーです。
【煩悩2 修惑欲界痴(しゅわくよくかいち)】・・・生まれ持っているおろかさ
魂は肉体を持たされて、見える物質的な世界で沢山の魂たちと出会います。こんなことを何回も繰り返し、最終的には欲を無くすことを目的にしています。そういった意味で、魂は前世での自らの癖やズルさを持ち合わせて生まれてきています。
『第3項』 天の才(みんな、生れつき天才)

あなたがこの世に生まれた理由は、
あなた自身の心(魂)を磨くためです。
心を磨くことで、魂の次元は上がります。
それ以外の目的は「ない」と言っても過言ではありません。
そして次元を上げるためには、他人に心のエネルギーを渡すことです。
物やお金ではなく、おもいを与え続けて生きていくのです。
人が最初に天から授かる才能は、表現力と言ってよいでしょう。
赤ちゃんが泣く理由に、空腹、不快(おむつ汚れや体感温度など)、眠気などが挙げられますが、
時折見せる笑顔は親の心を絶妙なタイミングで和ませます。
笑顔や愛くるしい立ち振る舞いは、赤ちゃんなりの自己防衛とも言われます。
しかしそれらは、泣く行為と合わせて科学的な根拠は不明です。
天から授かった力を使って、私たちは自分以外と関わりながらこの世を生きています。
もちろん奪うためではなく、与えるためにです。
【煩悩3 修惑欲界慢(しゅわくよくかいまん)】・・・生まれもっている慢心
人間に生まれつき備わる、この世をより良く生きようとする魂の欲望。この欲望があるがゆえに魂は苦難を乗り越え、より進化を続けようとします。自らが成長する為の、正しい欲望のエネルギーは必要なのです。
『第4項』 家(自分で選んだ生れる家)

魂が自分で家を選んで生まれたということは、この世で遭遇することも必然のはずです。
「自分の身に起こることは全て必然」とすれば、ムダな努力や時間も愛おしく思えたりします。
思春期に「好きでこの家に生まれたわけじゃない!」「生んでくれと頼んだわけじゃない!」など、親子喧嘩になったりします。
そんな時に神様は「お前がこの家と親を選んで、魂磨きのために勝手に生まれてきたんだよ」と言っているのかもしれませんね。(笑)
自分が家を選んで生まれた?俄かに信じがたい話かもしれません。
でも親からしても、子供を選んで生んだわけでもないのです。
どんな関係にしろ、お互いが選んだつもりもない人間関係から人生が始まる・・・。
奇跡としか言いようがありません。
自分ではどうにもならない、家との関係。
そのままを受け入れることで、あなたの人生のスタート地点が見えてきます。
【煩悩4 道締貪(どうたいとん)】・・・常に何かを求める心
「やることが何もない」ということは、人間にとって大きな苦痛の1つです。自分に合わない物事や環境でも、魂のテーマ(修行という場合がありますが)と捉えていくことが大切です。
『第5項』 歓喜(湧き上がる、魂の感情)

人は嬉しいとき喜びます。
楽しいときは笑います。
各自の価値観は違っても、訳もなく嬉しくなるという感覚はみんな同じです。
人と出会ったり、モノを手に入れたり、人は様々な場面で喜びの感情を味わいます。
さらに、物や地位では得られない心の底から湧き上がる高揚感を持っています。
これが魂(心)の喜びの感覚、ワクワクするような歓喜(歓び)です。
プレゼントは、お金で買えます。
しかし魂の歓喜は、物やお金では得られません。
あなたの人生にとっての最大のプレゼント、それは命です。
その命を使って、他人に与え続けることを実践しているのです。
人に与えてもらうのを待っていては、幸せは訪れません。
この世は他人に与え続けることが出来る人に、心からの喜び(魂の歓喜)が返ってくるようになっています。
【煩悩5 修惑欲界眞(しゅわくよくかいしん)】・・・生まれ持った感情
「喜怒哀楽」4つの感情。喜んで(歓)生きることがテーマの魂にとって、怒り、哀しみ、楽しみは相違的な感情と言えるでしょう。それらの感情を上手くコントロールすることが、人生を成功し続ける鍵でもあります。
『第6項』 生命力(備わった生きる力)

生きるとは、心臓が動いて血液循環によって肺や脳が機能している状態・・・。
これを生きると定義してしまうと、生きる喜びが得られなくなってしまいます。
あなたの心臓は、あなたが動かしてはいません。
お腹が空いたり、トイレに行きたくなったり・・・
日光が「気持ちが良い」と感じることだって自分ではコントロールできません。
私たちは誰か(何か)に生かされているのです。
「自分の命を、どう使おうが勝手だ!」は成立しません。
あなたの命をつくったのは、『両親』でも『あなた』でもないのです。
科学と医術が進化すればするほど、生命の奇跡は益々深まって行きます。
思考と生命活動の神秘。宇宙(大自然)と不思議なまでに共鳴して、私達は生存しているという事実。
まさに神(天)から与えられた魂の存在を受け入れなければ、理解できないことだらけの世界なのです。
死が決定しているのに、一生懸命に生きる?
生きるとは、矛盾を受け入れることから始まります。
それでも生きているのだから、生きるしかないのです。
やり切ってこの世を去る瞬間まで、歓喜に満ちて生きるしかないのです。精一杯!命を燃焼できる歓び。魂の領域に、その答えはあります。
【煩悩6 十纏惛沈(じってんこんじん)・・・心が滅入る】
人間が生まれながらに持つ自然治癒力は、思考に大きく影響されます。脳波動の乱れは、魂(心)のエネルギーダウンとなり身体の不調を引き起こします。病気は、生き方の間違いを知らせるメッセージなのです。
『第7項』 準備(歩むために動き出す)

人間は哺乳類の中でも特に、親の助けを必要とする期間が長い動物です。
親の世話になりながらこの世を体験し、小学生になる頃に自分という認識が『脳』に定着してきます。
この世に出現した魂が、いよいよ肉体を動かし始めるのです。
人生は肉体の視点からみれば、「生まれた時が始まり」で「死ぬ時が終わり」です。
しかし魂の視点は全く逆です。この世は魂が肉体を持たされて、次元を上げるための修行の場です。
仏教の一部では「人は偶然に生まれ、理由は後から見つけるものだ」という教えがあります。
もちろん、そう考えることも自由です。
しかし自分の存在が偶然だとすると、人生は益々複雑になってしまいます。
偶然今の家に生まれ、偶然生きている・・・。
偶然の存在なのに容姿、他人の目、健康やお金のことを将来にわたって心配する・・・。
何かがおかしいと思いませんか?
やはり!
「自分の存在は必然であり、身に起きる様々な出来事や出会いには意味がある」
と捉えた方が、人生は生きやすいはずです。
自分の次元を上げるための修行は、決して苦しいものではなく楽しい修行のはず。
そして命一杯この世を生きて、魂磨きを終えて帰ってゆく準備をしているのです。
【煩悩7 滅諦眞(めったいしん)・・・奮い立つ】
魂は肉体が持つ執着を消すために、ありとあらゆる手段で脳に気付かせようとします。物事が上手くいかない、ケガや病気になるなど、肉体へ間違いを知らせるメッセージを送ります。しかし気付けない肉体にとっては、それが逆に執着に変わってしまいます。
『第8項』 主(心の基準を探す)

魂は、常に自分の所属場所における『主』を探しています。いわゆるブレない判断基準です。
人生は日々決断の連続です。「誰と付き合う? 何処へ行く? どんな仕事をする?」・・・。
常に選択の思考を繰り返しています。
この膨大な選択肢を、その場の思い付きで決めていたら迷って当然です。
自分の所属場所(主)が定まっていない状態は、現在地のわからない地図を見て迷子になっているようなものです。
所属場所の主とは、家庭では父親、学校では先生、会社では社長です。
そうして魂は、次元を上げながら所属場所(主)を変えて行きます。
ここで間違いやすいのは、「主が自分に与えてくれる」と勘違いすることです。
幼少期に「親や先生に与えてもらって当然」といった思考が身に着くと、依存心が強くなります。
依存の価値観は、魂の意思から大きく外れます。
「親、先生、上司が嫌い」などは、どんな環境にでもあることでしょう。
しかしまずはそこの主を基準にして、主の為に精一杯やるしかないのです。
もらうのではなく、自分が与えるのです。
今までの所属に不甲斐なさを感じても、「自分の魂が選んだ修行の場」と思えば良いのです。
人生とは1つ1つ階段を上りながら、心の主に出会っていく旅とも言えます。
【煩悩8 色界苦締疑(しきかいくたいぎ)・・・教えを疑う】
人間は正しい教えであったとしても、自分に都合の悪いことは疑いの念を持ってしまうものです。どうしても上手く行かない理由を、自分以外の何かのせいにしたがります。理不尽を飲み込んで、悟り入れる。それが主を定め、ブレない基準を持つということです。
『第9項』 魂と霊(この世を生きる力)

『霊』と『魂』が混同する話をよく聞きます。
厳密に言うと、霊と魂は全く別のものです。
この世は、魂にとっての次元上昇を行う舞台のようなもの。
例えれば
魂が『役者』、
霊は『マネージャー』、
肉体は『衣装』、
天(神様)が『監督』です。
魂は『輪廻転生』を繰り返している光のエネルギーであり、霊は地上での『肉体(物質)の案内役』のような存在です。
普段は霊と魂は合体した状態で肉体に入っています。これが『霊魂』です。
宇宙と魂は繋がって、霊を介して肉体に指示を出すといった構造です。
人生という1つの作品を演じ切るために、様々な力が融合しながら舞台の上に立っているのです。
巷に溢れる「神様や完全なる存在との対話」とは、
『自分の魂との対話』のことなのです。
この辺りを勘違いしてしまうと、オカルト的な領域に行きかねません。
宇宙との交信は特定の人だけの能力ではなく、誰にでも備わった生きるための能力なのです。
霊、魂、肉体の3つを使って、宇宙(天・神)の意思に沿って人生を歩む。
そのように人間はプログラムされています。
年齢で言ったら9歳前後。ついに魂が目覚め、肉体と共に動き出します。
『心』と『身体』が繋がる瞬間です。
【煩悩9 苦締有身見(くたいうけんしん)・・・身体への執着】
魂は万能です。様々な経験を積みながら、何度も生まれ(前世)変わって今に至ります。しかし霊と肉体は、今世のみの存在。物質的な欲が強くなってしまうと、魂とはかけ離れた価値観へと波動を下げてしまいます。